忍者ブログ
HPから移転しました。
| Home | Info | 更新履歴 | バハラグ | オーフェン | 頭文字D | FF7 | ミスフル | PAPUWA | ブラックジャック | 結界師 | 鋼錬 | DARK EDGE | FE聖戦 | トルーパー | コナン | ワンパンマン | T&B | クロサギ | 宇宙兄弟 | DP | なろう系 | メダリスト |
[295]  [294]  [293]  [292]  [291]  [285]  [289]  [288]  [287]  [286]  [284
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「まんじゅうくいてえな」
「おまんじゅう、ですか」
「こしあんな」
 先生がそんなことを言い出す。
 先ほどまで見ていた窓の外を見て、なるほどと思う。
「大福じゃなくまんじゅうですか」
「まあ大福でもいい。なんかこう、あんこ入ったの」
「セールに行くついでに買いましょうか」
「そのときにはもう忘れてる気もするけどな」
 確かに、と頷きながら手元の洗濯物をたたむ。あと1時間もしたらセールへ出かけるので掃除やその他をそれまでに終わらせなければならない。
「あれって」
「はい」
「作るの面倒なんだろうな」
「大福ですか」
「そう」
「詳しくは知りませんが、恐らくは」
「だよなあ」
 たたみ終わった洗濯物を脇に置いた。窓の外を見ている先生につられて、また窓の外を見る。
「確かにおいしそうですよね」
「アレ食えるのかなあ」
「・・・先生」
「ん?」
「確かに困っていますがさすがにそれは」
「駄目か」
「色々と」
「・・・バイト増やすかなあ」
「俺もバイトします」
「お前は面が割れすぎてるだろ」
「先生こそ」
「お前ほどじゃねえって」
 掃除機を手に戻ると、先生は窓から外へ出ていた。当然そこにいた小さな鳥は逃げたようで、先生はその鳥が次に止まった電線を眺めているようだった。
「・・・腹減ったなあ」
 この調子だと、晩御飯は焼き鳥になるかもしれない。いや、鶏肉ステーキか。
 先生の後姿を見る。楽しそうなので、自分まで少し心が浮き立った。

PR
Powered by Ninja Blog Template by CHELLCY / 忍者ブログ / [PR]