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ふと思い出したときにだけ花を買った。
それを、とっちらかった部屋の中で唯一何も置かれていない窓辺に飾った。
といっても窓の桟はとても細いので小さな珈琲缶しか置けない。
だから小さな花一輪だ。
今日は白い花にした。
「仕事は?」
無言で小さく首を振った狸爺を見る。
あのシワというより段になった首元といい、また肥えたんじゃねえのか。
「糖尿かなんかで死ぬんじゃねーの、アンタ」
ジジイの唇の端が少し持ち上がった。
声はなかった。
「最近はもう夢を見ないのか」
「・・・見ねーよ」
「そうか」
見たから花を買ったのだ。
ジジイはそれさえ知っていると言わんばかりの無表情で、皿を拭いている。
花を飾るといつも聞かれていた。
久しぶりに花を飾ったから、聞かれたのも久しぶりだ。
部屋に盗聴器やら盗撮器やらがないことは毎日のように確認していたけれど、最近はそれももうやめた。
そして大体今のセリフの後には部屋へ招かれていた。
目の下にクマを作ったひっでー顔は、カタキのベッドで眠ることで人間に戻ったのだ。
・・・今日はその誘いは無かったけれど。
きっと昔よりいろいろ俺は武器を手に入れている。
それでもまだ足りない。
これだけじゃ、後ろにいる犬に噛みつかれて死んじまう。
もっと強力な武器が、ほしい。
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